負荷運転の点検
INSPECTION
非常用発電機の負荷運転の点検とは?
負荷運転の点検は、1年に1度行わなければならない法令点検です。
また、非常用発電機は消防法第17条3の3により、消防設備と同じく定期点検、
消防機関への報告が義務づけられている管理者にとって責任ある設備なのです。
総合点検と電気事業法による月次点検では、負荷をかけずに行う無負荷運転でよいのですが、
長時間の無負荷運転はディーゼルエンジンにカーボンが溜まるのです。
それが、「もしも」の災害時に使用できなくなる不具合の原因ともなります。
非常用発電機に必要な負荷は30%以上と言われており、点検要項にも定められています。
無負荷運転や低負荷運転をくり返さず、
必ず1年に1度正しい点検を行い「もしも」のときのために備えてください。
平成30年6月1日 負荷運転義務の改正
非常用発電機の負荷運転の点検は、消防予第214号第24の3 総合点検により義務付けられていますが、平成30年6月に内容が改正されました。
以前まではすべての発電機に負荷運転の点検が必要でしたが、改正後はガスタービンには義務がなくなり任意点検となりました。
種別 | ディーゼル発電機 | ガスタービン発電機 |
---|---|---|
改正前 | 負荷運転義務:有 | 負荷運転義務:有 |
改正後 | 負荷運転義務:有 ※一定の条件を満たした場合は6年周期で可 ※負荷運転の代替点検方法として内部観察を選択可 |
負荷運転義務:無 |
負荷運転の点検または内部監察の免除期間
平成30年6月より「負荷運転の点検」の代わりとして「内部監察」を選択できるようになりました。要するに毎年、「負荷運転の点検」か「内部監察」のどちらかを選択することになります。
また、負荷運転の点検は1年に1度という周期でしたが、予防的な保全策を行っている場合、毎年の「負荷運転の点検」「内部監察」などの点検を6年に1回とすることができます。
内部監察、予防的な保全策についての詳しいご説明は下記のリンク先をご覧ください。
疑似負荷試験による点検方法
点検前の事前確認と、試験機やケーブルなどの必要な機材を搬入します。
ケーブルを敷き、設置します。
発電機を手動モードに切り替えます。
燃料やオイル、冷却水に漏れがないかなどをしっかりチェックします。
発電機にケーブルを接続します。
試験機にケーブルを接続します。
一気に負荷をかけず、10、20、30%と少しずつ負荷をかけていき、電流値を測定します。
30%の負荷をかけたら30分間稼働させて電流値を測定し、約5分間試験機をクールダウンさせます。その後、発電機を停止させ、検電・確認をしたら終了作業を行いご報告となります。
低圧負荷運転の点検
手順
1.発電機や煙の状態を見ながら、徐々に負荷をかけていきます。
2.30~100%負荷をかけ、30分間様子を見ます。
3.負荷が5%、10%、20%、30%のときに電圧・電流値を測定します。
負荷運転の点検は、無停電でできる点検です。また、試験機がコンパクトで作業も簡単に行うことができるため、試験機の搬入出含め約2時間で作業可能です。
高圧負荷運転の点検
点検の手順は、低圧の際とほとんど変わりませんが、低圧との大きな違いはトラックに点検用荷物を積んでくること。大きなトラックを駐車し、発電機のまたは発電機の始動盤までケーブルを敷設し接続を行いますので、トラックを止めるスペースが必要なことが高圧負荷運転の点検においてポイントとなります。駐車スペース、ケーブル敷設・養生などの確認を欠かさず現場をしっかりと調査し、安全を確認してから行います。
点検の流れ
アクト負荷試験テクノでは、自家発電設備の点検方法の改正内容を踏まえた
非常用発電機の負荷運転の点検、メンテナンスを承っております。
お気軽にご相談ください。
お電話か、お見積り・お問い合わせフォームからご連絡ください。
見積書を作成し、お送りいたします。
現場調査を行います。高圧案件については、お見積りの前に現場調査させていただく場合がございます。
お見積り内容に同意いただければ、確定後に負荷運転の点検の日程を決めます。ご要望に沿える形で対応いたします。
発電機の規模などにもよりますが、点検は1日内で完了いたします。
「模擬負荷試験機による負荷運転点検結果報告書」に記入して提出いたします。